【3月5日 AFP】英ニューカッスル(Newcastle)の刑事法院は3日、入院患者4人を殺害し、1人を殺害しようとした病院看護師に対し有罪判決を下し、続く4日に終身刑を言い渡すとともに、最低30年は釈放しないよう勧告した。

 Colin Norris被告は2002年、英リーズ(Leeds)の2か所の病院で、腰を骨折して手術を受け入院していた高齢の女性患者5人に対し、糖尿病用のインスリンを過剰投薬して、4人を殺害し、もう1人を殺害しようとした。

 陪審団は3日、すべての容疑について有罪評決を下した。一方、同被告はすべての起訴事実を否認している。

 4日の量刑言い渡しで、John Norris判事は同被告について「あなたは全くの悪人で危険な人物であることに疑いはない」とし、さらに「高慢で高齢者への憎しみを巧みに隠していた」と述べた。

 同判事によると、被告は「本質的に怠惰」で、高齢者は手がかかり過ぎると感じたことから高齢者に対する憎しみを募らせていったという。

 英国では、今回の事件に対する反応として、直ちに過去の医療従事者による殺人事件が思い出され、特に「死の医師事件」の元開業医ハロルド・シップマン(Harold Shipman)受刑者(死亡)、連続幼児怪死事件のビバリー・アリット(Beverley Allitt)容疑者と比較された。(c)AFP