【2月20日 AFP】3月29日の夜、世界24都市が闇に包まれる。地球温暖化に対する啓発活動として1時間の消灯を促すキャンペーン「アースアワー(Earth Hour)」が実施されるのだ。

 このキャンペーンは世界自然保護基金(World Wide Fund for NatureWWF)支援の下、前年にシドニー(Sydney)で開始されたもの。推計220万人が消灯し、予想の5%を上回る10.1%の省エネに成功したという。観光名所のシドニー・オペラハウス(Sydney Opera House )やハーバーブリッジ(Harbour Bridge)が月明かりに照らされた。

 キャンペーンを主催するアンディ・リドリー(Andy Ridley)氏によると、前年のキャンペーンは全世界で大きな関心を集め、今年のキャンペーンにはシドニーのほか、アジア太平洋、北米、欧州、中東の23都市が参加するという。

 参加都市は、オーストラリアのシドニー(Sydney)、パース(Perth)、メルボルン(Melbourne)、キャンベラ(Canberra)、ブリスベーン(Brisbane)、アデレード(Adelaide)、米国のアトランタ(Atlanta)、サンフランシスコ(San Francisco)、フェニックス(Phoenix)、シカゴ(Chicago)、タイのバンコク(Bangkok)、カナダのオタワ(Ottawa)、バンクーバー(Vancouver)、モントリオール(Montreal)、トロント(Toronto)、アイルランドのダブリン(Dublin)、デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)、オーフス(Aarhus), オールボー(Aalborg)、オーデンセ(Odense)、フィリピンのマニラ(Manila)、フィジーのスバ(Suva)、ニュージーランドのクライストチャーチ(Christchurch)、イスラエルのテルアビブ(Tel Aviv)。

 リドリー氏は「キャンペーンはすでにかなり大規模なものになった。コンセプトはフランスの小さな村にいても、シドニーのような大都市にいても、誰でも参加できるということだ」と語る。

 リドリー氏は「アースアワー」が、気候変動が迅速に対処すべき問題であることを政治家に伝える巨大な視覚的メッセージになることを期待しているという。「問題は大きいが、わたしたち全員が行動に移すことで状況を変えていくことができるはずだ」(c)AFP