【2月19日 AFP】東芝(Toshiba)は19日、次世代DVD規格「HD DVD」事業からの撤退を正式発表した。

 ソニー(Sony)などが推進するブルーレイ(Blu-ray)との競争で劣勢に立たされた同社は、3月末を目処にHD DVDプレーヤーおよびレコーダーの販売を中止する。コンピュータ用のHD DVDディスクドライブの量産も終了し、HD DVDディスクドライブを搭載したノートパソコンも生産を継続するか検討するという。

 西田厚聰(Atsutoshi Nishida)社長は、「いわゆる次世代DVD議論の長期化による影響をかんがみて、早期に当社の姿勢を明確にすることが重要と判断した」と述べて撤退を表明すると同時に、「今後は市場動向を見極めながら、当社が持つ技術などを最大限に生かし、新たなデジタルコンバージェンス時代に適した次世代映像事業の中長期的な新戦略を再構築する」として意気込みを見せた。

 同時に、今後は携帯音楽プレーヤーに使われるNAND型フラッシュメモリなどの分野に一層注力することも発表した。NAND型フラッシュメモリの需要拡大に対応するため、国内に09年にも、米国のサンディスク(SanDisk)と提携して新工場を建設する。(c)AFP