【1月23日 AFP】英国人はセックスと結婚についてはより自由な態度を取る一方、何を最善の子育て法と考えるかについては保守的な見方を保っていることが、23日発表の調査報告で分かった。

 回答者の大半が、婚前の性交渉については何の問題もないと考え、また社会は徐々に同性愛関係について寛容になってきていると考えていることが明らかになった。一方で、結婚と子育てについては男性の方が女性より保守的な傾向があるという。

 発表されたのは、英国国立社会研究センター(National Centre for Social Research)が行っている「New Families? Tradition and Change in Modern Relationships(新しい家族? 現代の関係における伝統と変化)」の第24回年次報告。

 無作為に抽出した3000人を対象に行われた調査は、英国の家族生活の主要な変化を追っている。1人暮らしや同居生活をする人の数は増加傾向にある一方、結婚する人の割合は1986年以来最低となった。

■多様な家族生活を肯定

「結婚前にセックスをしても構わない」と回答した人の割合は、1984年には48%に過ぎなかったが、今回は70%まで増加した。また、「結婚」と「結婚せずに同居すること」に社会的相違はほとんどないと考える人は66%だった。一方、「カップルが強いきずなを維持するにあたり一緒に暮らす必要はない」と回答した人は54%に上った。

 さらに「幸福で充実した生活を送るためにパートナーを持つ必要はない」という回答は69%、「1人暮らしを選択した人は人付き合いが得意ではない人だ」と思う回答者はわずか10%に過ぎなかった。一方、「独身の女性が妊娠するためにドナー精子の利用を許可すべき」と回答した人は61%に上った。

 報告の共著者で英北部にあるブラッドフォード大学(University of Bradford)のサイモン・ダンカン(Simon Duncan)教授(比較社会政策学)は、「異性の結婚カップルはもはや社会的基準の中心ではないが、子育てについての考え方はもっと保守的だ」と指摘する。

 子育てに関する質問項目では、「1人親が2人親と同様に子どもを育てられる」と考える人が42%だった一方、反対意見は41%と真っ二つに分かれた。「家族生活に関する人々の態度において、子どもは特別な位置を占めているようだ。子どもが絡んでくると、新たな家族のかたちは受け入れにくくなるようだ」とダンカン教授は語る。

■同性愛に寛容に、男性カップルの子育てには疑問符

 また同性愛について否定的な意見は、「同性愛関係は常に間違っている」という回答が18%、「同性による性行為は常に、または大半が間違っている」という回答が32%と少なかった。しかし、男性カップルの子育てになると42%の人が「男性同士の同性愛カップルは異性カップルと同じように良い親であることはできない」と答え、「同様にうまく育てられる」と回答した10%を大きく上回った。

 英国では2005年12月、結婚した異性カップルと同様の権利を同性カップルに与える「シビルパートナーシップ法」も施行された。(c)AFP