【1月23日 AFP】ロシア検察当局は22日、大統領選に立候補している野党指導者のミハイル・カシヤノフ(Mikhail Kasyanov)元首相に対し、大統領選の推薦書署名偽造の疑いで捜査を開始したと発表した。捜査の発展しだいでは、カシヤノフ元首相が3月2日に行われる大統領選の立候補を取り消される可能性もあるとの見方も示されている。

 カシヤノフ元首相は前週、規定通り200万人の推薦署名を法律に基づいて選挙管理委員会へ提出した。だが、検察当局は国営テレビで、この推薦署名のうち、ロシア国内の2か所で集められたものに偽造したものが含まれていたことを明らかにした。

 カシヤノフ元首相は、自身が率いる野党、人民民主同盟(People’s Democratic Union)が議会に議席をもっていないことから、ロシアの法律上、立候補に対する推薦署名を最低200万人分集める必要があった。

 選挙管理委員会も、推薦署名のうち40万人分を調べたところ、15.57%にあたる6万2000件の署名が不正なものだったと発表した。

 カシヤノフ元首相は、自陣営の選挙関係者が署名を集める活動中に政府機関によってしつこく妨害されているとして不満をもらしていた。同元首相は、2004年までウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の下で首相を務めていた。(c)AFP/Nick Coleman