【1月18日 AFP】日本人のブラジル移住が今年6月18日、100周年を迎える。1908年、781人の移住者がコーヒー農園で就労するため、「笠戸丸(Kasato Maru)」に乗りブラジルに入港した。現在、同国における日系人居住者数は約150万人で、最大の日系人社会を形成している。集団移住前から現在までの、両国間の主な交流や出来事を以下に列挙した。

・1895年11月5日、日伯修好通商航海条約を締結し、国交樹立。

・1908年から1953年にかけ、計19万282人の日本人がブラジルに移住。

・1939年、第2次世界大戦が勃発。連合国側についたブラジルは日本語(とドイツ語、イタリア語)の使用を禁止し、戦争支援の名目で日系移住者の財産を没収した。

・現在、150万人の日系人のうち推計7割がサンパウロ(Sao Paulo)に在住。サンパウロでは、すしレストランが繁盛し、日本語新聞が発行部数を伸ばしている。

・日本には約31万7000人のブラジル人が愛知県、静岡県、群馬県などに暮らす。日本で3番目に大きい外国人コミュニティーを形成し、毎年推計20億ドル(約2130億円)を母国の家族や友人に送金。

・2007年の2国間貿易額は総額89億ドル(約9500億円)で、輸出入額は同等。2002年の45億ドル(約4800億円)からほぼ倍増している。

・2006年の日本からブラジルへの直接投資額は6億4700万ドル(約690億円)。日本が不況に陥る前の1970-80年代に達成した記録をはるかに下回った。

・両国は現在、関係強化の道を模索している。2004年には当時の小泉純一郎(Junichiro Koizumi)首相がブラジルを、05年にはルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領が日本を、それぞれ公式訪問している。

・両国は近年、国連安全保障理事会(UN Security Council)の改革を推進し、ドイツやインドと並んで常任理事国入りを求めている。(c)AFP