【1月17日 AFP】北京(Beijing)訪問を終えた米太平洋軍司令官のティモシー・キーティング(Timothy Keating)海軍大将は17日、米中関係の緊張緩和に努める中、中国軍上層部と意思疎通する経路を改善することができたと述べた。

 キーティング司令官は訪問の結果、危機の際には中国人民解放軍の上層部から電話連絡を受けることができるだろうし、昨年11月に米艦船が相次いで香港への入港を拒否されたような事態は今後避けられるだろうと述べた。

 香港で会見した同司令官は「わたしの北京訪問の唯一の目的は上層部の適切な人物と会うことだった。信頼と理解を築き、目を見て話し、電話番号を入手するためだった」と述べた。

「背景や説明が必要とされたり緊急を要する性質の事態が発生した場合には、わたしが電話をかけることができるし、電話の向こう側に話す相手もできた。そうしたことが起こるかどうか分からないが、前回5月に初訪問した時の前よりも今日のほうが自信を持っている」と同司令官は満足感を示した。

 しかし、米空母キティ・ホーク(Kitty Hawk)艦隊が感謝祭の休日に予定していた香港への寄港が拒否されたことについては、中国政府の決定は「大国の行為として不適切な例だ」と述べ、再度遺憾を表明した。感謝祭の休暇中、キティ・ホークの水平数千人は香港で過ごす予定を立て、家族との面会を計画した兵士も多かった。さらにキーティング司令官は、11月に南シナ海で悪天候のため立ち往生した米掃海艇2隻が香港寄港を拒否された件のほうがより問題だと付け加えた。 (c)AFP