【12月29日 AFP】2007年に「ひどい目に遭った」ニューヨーク市民らが28日、胸には悪い思い出を、手には元夫の写真や古い手紙、腹立たしい携帯電話などを抱え、タイムズスクエア(Times Square)に設置された大型シュレッダーに並んだ。

 このシュレッダーは、同市公共衛生局とNPO「タイムズスクエアアライアンス(Times Square Alliance)」が「厄落としの日」イベントのため観光センターに1時間にわたって設置したもの。忘れ去ってしまいたいいやな思い出を次々にシュレッダーにかけた。

 47歳の男性は、5年半付き合った元婚約者の写真をシュレッダーにかけた。自分の夏期休暇中に別の男性に会っていたそうだ。

 別の40代の男性は「アルコールと薬と女性への依存を断ち切った」と話した。そのほか、仕事の書類の入ったファイルや、払いきれなくなった住宅ローンの書類を破棄した人もいる。

 前夫に「別れを告げた」のは、2人の娘を連れた36歳のエクアドル出身の女性だ。夫は乱暴に振る舞ったあげく、娘たちを残して家を出て行ったという。「ついでに態度の悪い同僚たちも葬ったわ」。

 大量の紙をシュレッダーにかけ、「10年間の悪い関係」を粉砕した、と笑顔を見せる女性もいた。

 妻が買ったゴミ箱を持ってきた人は、携帯電話を持ち込んだ人々と一緒に、巨大ハンマーでたたきつぶして見物人を驚かせた。

「最も創造的な破壊」をした人に与えられる250ドル(約28000円)相当の賞は、かつての上司を「象徴的に」粉々にしたアイリーン・ローレンス(Eileen Lawrence)さんに贈られた。イベント終了後、シュレッダーにかけられた紙は、再利用のために回収された。(c)AFP