【12月13日 AFP】(一部修正)米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は12日、MLBにおける運動能力向上薬物についての調査報告書に、引退した選手を含めて50人を超える選手名が記されていると報じた。

 調査委員長のジョージ・J・ミッチェル(George J. Mitchell)元上院議員は、約20か月を費やした調査の結果を現地13日にニューヨークで公開することになっており、ミッチェル氏に調査を依頼したMLB機構のコミッショナーを務めるバド・セリグ(Bud Selig)氏は、同日中に記者会見を開く予定となっている。

 MLBの職員は11日にミッチェル氏が会長を務めるディーエルエイ・パイパー(DLA Piper)法律事務所を訪れ、調査結果が公になる前に報告書のコピーを入手している。

 同紙によると、ミッチェル氏に陽性検査の実施が認められなかったため、調査では通話記録や支払済み小切手、領収書、配送記録などで証拠を集めることを余儀なくされたと報じている。

 また、同紙は2つの情報筋から報告書にはパフォーマンスを向上させるためステロイドを使用した数十名の選手の名前が記されているとの情報を得たとしているが、その選手名を入手したかどうかは明らかにしていない。

 ミッチェル氏の報告書は、なぜ野球が運動能力向上薬物の問題を長年にわたって放置してきたかを明らかにし、調査を阻止するための選手会の試みにスポットライトを当てることになる。

 証言をしたがらない現役選手とのインタビューは困難なことから、報告書は監督やゼネラルマネージャー(GM)、元選手、フィジカルトレーナー、元ニューヨーク・メッツ(New York Mets)の球団職員であるカーク・ラドムスキー(Kirk Radomski)氏らからの証言を基に作成されている。

 ラドムスキー氏は1985年から1995年にかけて運動能力向上薬物を選手に販売していたとして4月に有罪判決を受けており、同氏は米司法省との司法取引の一環としてミッチェル氏の調査に協力し選手名のリストを提供している。

 近年ではバリー・ボンズ(Barry Bonds)、ジェイソン・ジアンビー(Jason Giambi)、ゲイリー・シェフィールド(Gary Sheffield)、引退した選手ではマーク・マグワイア(Mark McGwire)氏、2004年に亡くなったケン・カミニティ(Ken Caminiti)氏らが運動能力向上薬物との関わりを持っていたとして名前が挙げられていた。(c)AFP