【11月29日 AFP】(写真追加)米メリーランド(Maryland)州アナポリス(Annapolis)で開催された中東和平国際会議で中東和平交渉の再開が合意されたことを受け、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官は28日、同国際会議で和平協議再開を支援したアラブ諸国を称賛した。一方、アラブ諸国の間には、パレスチナ国家樹立へ向けたイスラエルの姿勢に懐疑的な見方が広がっている。

 同国際会議には、アラブ連盟(Arab League)22か国中16か国が外相もしくは特使を派遣した。中東和平協議の再開は7年ぶり。

 ライス国務長官は米テレビ局ABCの取材に対し、「今回の国際会議には、以前は中東和平プロセスにそれほど積極的に関与していなかったサウジアラビアなどのアラブ諸国も参加した」と語り、サウジアラビア、シリア両国が国際会議で果たした役割を称賛した。

 またライス長官は米テレビ局CBSに対して、国際会議における中東以外のイスラム諸国による支援も「重要だった」と指摘する一方、サウジアラビアがサウド・ファイサル(Saud al-Faisal)外相を派遣して今回の会議に参加したことを挙げ、「中東地域で大きな影響力を持つアラブ諸国が意見の一致をみたことが最も特筆すべきことだ」と語った。

■アラブ側はイスラエルの姿勢に懐疑的
 
 アラブ連盟(Arab League)のアムル・マハムード・ムーサ(Amr Mahmoud Moussa)事務局長は28日、アラブ諸国は米国主導の中東和平協議に機会を与えるが、イスラエルは紛争終結へ向け本気で取り組む姿勢を証明する必要があると語り、慎重姿勢を示している。(c)AFP