【11月16日 AFP】(一部更新)15日、非常に強いサイクロン「Sidr」の直撃を受けたバングラデシュ南部では、家が倒壊し、樹木がなぎ倒されるなどの被害が出ており、これまでに少なくとも26人が死亡、数千人が避難している。地元当局が16日発表した。

 警察によると、死者の多くは家屋の上に樹木が倒れ、下敷きになった。今後、死者が増える可能性が高いという。

 Sidrの中心は15日、インドとの国境に近い南西部の沿岸地域に上陸した。同国気象庁によると、同地域は大嵐に見舞われ、風速62-67メートルの強風が吹き荒れた。また、衛星画像にはベンガル湾(Bay of Bengal)北方に巨大な雲の渦が映し出されている。

 気象庁は、Sidrの規模について、高潮などで推計13万8000人の死者を出した1991年のサイクロンに匹敵する近年最悪の嵐だとしている。

 一方、今回は住民らを特別避難所に退避させており、死者が大勢出ることはないと楽観的な見方を示している。(c)AFP/Salim Mia