【11月13日 AFP】航空機大手エアバス(Airbus)は12日、2007年の機体の受注数が既に、2005年に記録した1111機を上回る1122機に達し、過去最多記録を更新する見通しだと発表した。

 エアバスはアラブ首長国連邦のドバイ(Dubai)で開催中の航空ショーで、地元航空会社などから150機以上の新規受注を獲得したと発表。11日には同国のエミレーツ航空(Emirates)からの記録的な受注を発表したばかり。

 12日に発表された最大の取引は、ドバイ・エアロスペース・エンタープライズ(Dubai Aerospace Enterprise)の子会社DAE Capitalと交わした100機、135億ドル(約1兆4860億円)相当の契約。

 ただしDAEはエアバスのライバル、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)にも100機、137億ドル(約1兆5070億円)相当を発注するとしており、航空機メーカーは激しい競争を繰り広げている。

 それでも12日はやはりエアバスに軍配が上がった。同社はアラブ首長国連邦に拠点を置く格安航空会社Air Arabiaから「A320」34機、35億ドル(約3850億円)相当の注文を獲得。Air Arabiaはさらに15機の発注を検討中だという。

 サウジアラビア航空(Saudi Arabian Airlines)も「A320」22機、17億ドル(約1865億円)相当の契約書にサインしている。同社がエアバスから前回購入したのは20年以上も前になる。

 世界的大富豪の1人であるサウジアラビアのアルワリド・ビンタラル(Al-Walid Bin Talal)王子は、個人客としては初めて、「空飛ぶ宮廷」とも呼ばれるエアバスの超大型旅客機「A380」を購入した。

 2006年、エアバスは生産遅延などの問題で、新規ビジネスをめぐる競争でライバルのボーイングに敗れ、赤字に転落していた。(c)AFP/Ali Khalil