【11月9日 AFP】ブラジル政府と国営石油会社ペトロブラス(Petrobras)は8日、同国南部で新たに国内最大級の油田を発見したと発表した。これにより、ブラジルが世界有数の産油国リストに名を連ねる可能性が出てきた。  

 同国のジルマ・バナ・ルセフ(Dilma Vana Rousseff)官房長官は、「もし埋蔵量が推定した通りなら、アラブ諸国やベネズエラなどと肩を並べる産油国になる」との見通しを語った。  

 ペトロブラスの声明によると、場所はサンパウロ(Sao Paulo)州沖合のTupi油田で、軽油と天然ガスの推定埋蔵量が約80億バレルとの調査結果が出たという。同社の保有する推定埋蔵量は2006年末時点で約115億バレルで、この発見で50%の増加が見込まれる。

 また、さらに南部の海域でも未開発の油田が見つかる可能性があるともしている。

同社のホセ・セルジオ・ガブリエリ(Jose Sergio Gabrielli)総裁はリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で記者会見を開き、これらの油田が開発されれば「ブラジルは石油埋蔵量でナイジェリア とベネズエラの間にランクされるはずだ」と述べた。  

 この発表を受け、同社の株価は急騰し、サンパウロ株式市場の終値は14.57%高の93.40レアルとなった。(c)AFP