【9月18日 AFP】天敵のスズメバチに襲われたミツバチは、スクラムを組んで相手を窒息状態に追い込み反撃する--このような研究報告が、17日発行の英科学誌「カレント・バイオロジー(Current Biology)」に掲載された。

 研究報告によると、スズメバチが蜜を横取りするためにミツバチの巣に入り込むと、ミツバチはスクラムを組んでスズメバチの腹部の周りに輪を作り、呼吸できないよう強く締め付け窒息死させる。

 この研究を行ったのはAlexandrous Papachristoforou氏率いる、ギリシャのアリストテレス大学(Aristotle University)の研究チーム。研究室と自然環境の両方で何度もこの「asphyxia-balling(窒息スクラム)」攻撃を目撃したという。窒息までにかかる時間は平均57.8分とされている。

 なお同研究によると、欧州に生息するミツバチと、アジアに生息するミツバチとでは殺害の方法が異なることも分かっている。アジアのミツバチもスクラムを組んでスズメバチを囲い込むが、窒息させるわけではなく、締めつけながら羽を激しく動かし、スズメバチの体温を上げて「熱死」に追い込むという。(c)AFP