【9月11日 AFP】お騒がせアイドル、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)が9日にラスベガス(Las Vegas)で開催した復活ライブに対し、米メディアは翌10日、「パッとしないしヘマばかり。口パクのパフォーマンスに失望」などと厳しい批判を浴びせた。

■MTVの授賞式で復活ライブ披露

 スピアーズはニュー・シングル『Gimme More』のお披露目パフォーマンスの舞台を、ラスベガスのパームス・カジノ・リゾート(Palms Casino Resort)で開催された「MTVビデオ・ミュージック・アワード2007(MTV VMA 2007)」に選び、注目を集めていた。当日のライブにはハイヒールに露出度の高い衣装で登場。だが、その「誇大宣伝的」パフォーマンスは批評家をうならせることができなかったようだ。

 米芸能・カルチャー雑誌「ピープル(People)」 のオンライン版は「ブリトニー、カムバック失敗」と題した記事を掲載。「ブリトニー・スピアーズは9日、MTVビデオ・ミュージック・アワードに悪趣味な衣装で登場し、最新曲『Gimme More』のパッとしないパフォーマンスを披露した」と報じ、明らかな練習不足を指摘した。

 ヒップホップ歌手のエイコン(Akon)は同誌に、「スピアーズはもっとちゃんと歌えるはずだ。集中力が足りなかったようだ。プレッシャーで緊張していたんだろうね」とのコメントを寄せている。

■各米メディアが酷評

 他のメディアはさらに手厳しく酷評している。ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)紙は、スピアーズが「カルトムービーの『イーディ:チャオ!マンハッタン (Ciao Manhattan)』に登場するロボトミー手術後のイーディ・セジウィック(Edie Sedgwick)のようだ」と、容赦なくこき下ろした。

 同紙のオンライン版は、「ブリトニーのガッカリ復活ライブ」との見出しで報じた記事の中で「観客がこの見世物にうんざりするのはいつ?」との疑問を呈し、「スピアーズはかつて強烈なカリスマ性を持った存在だった。ゴージャスな容姿と挑戦的な美貌で若者の自由を体現していた。だが今では甘めに採点しても平凡な歌手といった程度。彼女から放たれていた『炎』は、もはや失われてしまったようだ」と酷評した。

 ワシントン・ポスト(Washington Post)紙はシンプルに、「ブリトニーはまだプライム・タイムの番組に登場すべきではなかった。視聴者全員が失望した」と批判。さらに、「体の線が崩れ、おどおどとステージを動き回るブリトニーは、バックダンサーのノリから完全に外れていた。おまけに新曲のサビを下手な口パクだった」と斬り捨てた。

■「悪趣味な衣装」も批難の的に

 とりわけ批難の的になったのは、スピアーズの悪趣味な衣装だ。ボストン・グローブ(Boston Globe)紙は、「スピアーズは黒と銀のきらきら光るビキニをまとい、本番中なのにリハーサルの最中のようにぼてぼてと重い足取りで歩き回った。高いヒールで歩くのを怖がっているかのようだった」とコメントした。

 このパフォーマンスの直後にコメディアンのサラ・シルヴァーマン(Sarah Silverman)がスピアーズを猛攻撃。「彼女はすごいわ。25歳にして、すでに人生でやり遂げること全部を達成しているのだから」との辛口コメントを出すと、多くのメディアがこぞって取り上げた。(c)AFP