【8月31日 AFP】ナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)パキスタン元首相は30日、ロンドン(London)で記者会見し、来月にもパキスタンへ帰国する意向を表明した。元首相は国外追放処分を受け、約7年にわたりサウジアラビアや英国で亡命生活を送っていたが、前週パキスタンの最高裁が帰国を認める判断を示していた。

 シャリフ元首相は記者会見で「9月10日にイスラマバード(Islamabad)に到着する」と述べ、「パキスタンの独裁政権と徹底的に戦う」決意を表明。「純粋な民主主義と、憲法や法律が優先する法治国家の回復を目指す」考えを示した。

 シャリフ元首相は1999年、パキスタンのペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領によって政権を追われた。同大統領は、米国の「テロとの戦い」における重要な同盟者だが、ここ数か月で国民からの支持が低下している。

 シャリフ元首相の帰国に加え、ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相が権限分割案の中でムシャラフ大統領が兼任する陸軍参謀長職を辞任するよう求めるなど、同大統領への圧力が高まっている。

 ムシャラフ大統領の報道官によると、大統領は権限分割案の詳細について検討中で、発表までにはまだ時間を要するという。(c)AFP/Prashant Rao