【8月24日 AFP】英国ロック・バンド、クイーン(Queen)のギタリスト、ブライアン・メイ(Brian May)氏は専門的な天文学の研究を始めてから30年経った23日、博士号を取得したことが明らかとなった。

 メイ氏は1974年にロンドンのインペリアルカレッジ(Imperial College)の博士課程に在籍し「惑星間ダスト」についての研究を行っていたが、クイーンの人気が爆したため、研究を中断していた。メイ氏は前年、ついに眠っていた資料を引っ張り出し、約3週間前に完成した4万8000文字の博士論文をインペリアルカレッジの天体物理学者、ポール・ナンドラ(Paul Nandra)氏に手渡した。

 論文が認可され面接試験を終えたメイ氏は、「うれしいよ。肩の荷が下りた」と語り、「大切なのはこれが未来に意味のあるものだということであり、この論文に穴は無い」と付け加えた。

 博士号を取得し、今やブライアン・メイ博士となった同氏は、友人や家族と共にプライベートな食事をして祝杯を挙げる予定だという。ただ正式に博士号を取得するのは翌年5月にロンドンのロイヤル・アルバート・ホール( Royal Albert Hall)で行われる式典まで待たなくてはならない。

 エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の女王陛下在位50周年を祝うコンサートでバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の屋根の上で国歌を演奏したことで有名なメイ氏は、音楽のキャリアに没頭していた間、天文学の研究をおざなりにしていた訳ではなかった。

 また先月メイ氏は共同著者の天文学者のパトリック・ムーア(Patrick Moore)氏と共に書いた児童向けの科学本で英国南西部にあるエクセター大学(University of Exeter)から名誉博士号を受けている。(c)AFP