【7月2日 AFP】インド側カシミール(Kashmir)の聖なるアマルナート(Amarnath)洞窟(どうくつ)にまつられている、ヒンズー教のシバ(Shiva)神の氷の男根像を目指すヒンズー教徒の巡礼が1日、開始された。巡礼は6月30日に出発する予定だったが、豪雨のため延期されていた。

 州当局者によると、この日は晴れ上がり、山道の土砂崩れの危険もなくなったため、巡礼者およそ7500人が50キロ先の聖なる洞窟を目指してNunwunのベースキャンプを出発した。カシミールの州都スリナガル(Srinagar)の北東部からはより短いルートがあり、こちらからほこらを目指す巡礼者も数千人を含めると、この日に出発した巡礼者の数は合計で1万3000人に上るという。

 男根像は毎年、海抜3800メートルのアマルナート洞窟内に現れる。今年は例年になく高温が続いており、関係当局は「10日以内に溶ける」と警告していた。

 紛争の続くカシミールで毎年行われるこの巡礼では、インド側カシミールの領有に敵対するイスラム民兵の攻撃による犠牲者が毎年出ていることもあり、インドの治安部隊が巡礼ルートを厳重に警備している。(c)AFP