【7月1日 AFP】英国政府は6月30日、2日連続で発覚した3件のテロ未遂事件を受け、テロ警戒レベルを最高の「クリティカル(危機的)」に引き上げた。警察によると3件の事件の手口は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の手法に酷似しているという。

 スコットランド警察は、6月30日にグラスゴー(Glasgow)空港に炎上した車両が突っ込んだ事件をテロと判断し、その前日29日にロンドンで起きた連続車両爆弾テロ未遂事件と関連するとの見方を示した。

 Willie Rae警察本部長は6月30日に記者会見を開き、「グラスゴー空港での事件は、前日のロンドンの事件と関連すると確信している」と証言した。さらに、グラスゴー空港で拘束された2人のうち1人の男性は、重度のやけどの手当てのため病院に収容された際、「不審な装置」を身につけていたことを明らかにした。

 数日前に就任したばかりのゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は、有事対応の緊急会議「COBRA」を開き、テロ警戒レベルの引き上げを発表した。「クリティカル」は5段階中最高レベルで、新たな攻撃が「即座」に発生する可能性がある状態を意味する。

 一方米国でも、ホワイトハウスの広報担当者が「米国への脅威は現段階では認められない」としながらも、同国各地の空港の警備を強化すると発表した。(c)AFP