【6月28日 AFP】中国初の北京五輪開催に備える北京市で、厳しい労働条件にあえぐタクシー運転手がまた「標的」となった。当局は28日、五輪開催中のタクシー運転手の「坊主頭」を禁止した。

 北京市の運輸当局は4月、女性のタクシー運転手に「奇抜なヘアスタイル」を禁止したばかり。報道によると、7月から施行される今回の新規制により、男性の口ひげや坊主頭も禁止される。一連の規制は、北京市の「品質規格」を扱う当局が策定しているもので、五輪で北京を訪れる人々に「良い印象を与える」ことが狙いだという。
 
 北京市で営業するタクシー運転手は約7万人。長時間労働や低賃金で働き、睡眠や食事も車内でとる運転手が多く、利用客からは「汚くて臭いタクシー」との苦情が寄せられる。

 4月の規制では、全運転手に車内での食事、つば吐き、喫煙が禁じられたほか、女性の運転手には「きちんとした髪型」「こぎれいな服装」などが義務づけられ、またイヤリングの着用も禁止された。(c)AFP