【6月26日 AFP】バグダッドでは25日も自爆テロが相次ぎ、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に敵対する地元部族の指導者や、警察官など少なくとも45人が死亡した。

 今回標的となったのは、「マンスール(Al-Mansour)ホテル」で、攻撃当時、シーア、スンニ両派の部族指導者が会合を開いていた。

 フロントデスク近くには焼けただれた遺体や、負傷者が横たわり、天井が崩れ落ち、階段、エレベーターおよびホテル1階が大破した。「マンスールホテル」はティグリス(Tigris)川の西岸に面し、各国の外交官や報道機関が利用していた。

 この攻撃で、シーア、スンニ両派の部族指導者を含む少なくとも12人が死亡、21人が負傷した。

 現場でアンバル州前知事のFassal al-Gawud氏の死亡が確認された。アンバル州では最近、部族の指導者が、米軍とイラク治安部隊によるアルカイダ掃討作戦に協力するようになっていた。

 中部の都市ディワニヤ(Diwaniyah)のシーア派の部族指導者Hussein Shaalan氏とその息子、警護のスタッフも死亡した。

 イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は攻撃を、「アンバル州とディヤラ州におけるテロリストの敗北を覆い隠す試み」と強く非難した。

 25日は他にも2件に自爆テロがあり33人が死亡、犠牲者の大半は警官だった。

 今回の連続自爆テロは、米軍とイラク治安部隊が数千人を投じ、イラク全土でスンニ派武装勢力掃討作戦を実施する中で発生した。(c)AFP

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