【6月22日 AFP】22日付読売新聞は、米国が進める核燃料サイクル計画の研究開発に、三菱重工業と仏アレバ(Areva)が共同で応募すると報じた。両社は原子力発電事業で提携している。

 同紙が日本政府筋の話として伝えたところによると、計画の柱のうち、高速炉は主に三菱重工が、使用済み核燃料の再処理施設建設はアレバが受け持つ見込み。三菱重工が担当する高速炉には、プルトニウム燃料も使用される。日仏両政府も、両社の計画を後押しするという。

 米国は2006年、核燃料サイクルに対する従来の消極姿勢を転換。高速増殖炉も視野に、原子力発電所の建設再開を決定した。米エネルギー省は、74億円の予算で初期研究事業を公募し、8月ごろ複数の受注候補企業を選定する。

 三菱重工は、1960年代から高速増殖炉研究に取り組み、福井県敦賀市の「もんじゅ」など、国内の高速増殖炉の主要部分を開発した実績を持つ。4月には、2025年の運転開始を目指すもんじゅ後継炉でも、開発責任を担う中核メーカーに選定されている。(c)AFP