【6月10日 AFP】イタリアを訪問中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は9日、コソボ自治州の最終地位問題について言及、これ以上この問題で時間を費やす必要はないとの見解を示した。ロマーノ・プロディ(Romano Prodi)伊首相との会談後に共同記者会見で発言。

 ローマ(Rome)でプロディ首相との会談後に臨んだ共同記者会見でコソボ自治州の最終地位問題について触れたブッシュ大統領は、「マルッティ・アハティサーリ(Martti Ahtisaari)国連事務総長特使による包括案を採用すべき」との見解を示し、また直前の主要国(G8)首脳会議でウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領に対し「この問題を前進させなければならないと伝えた」ことを明らかにした。

 ドイツのハイリゲンダム(Heiligendamm)で開催された主要国首脳会議でもこの問題は協議されたが、参加国間での共通の見解を見出すことができないまま会議は閉幕している。

 アハティサーリ案は、2007年3月26日に同事務総長によって国連安全保障理事会(UN Security Council)に提出されたもので、セルビアからのコソボ自治州独立を認めるべきとする。(c)AFP