【6月7日 AFP】英ブックメーカー(賭け屋)、ウィリアム・ヒル(William Hill)が、『ハリー・ポッター(Harry Potter)』シリーズ最終巻『Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝<仮題>)』で、主人公ハリーが死ぬかどうかの賭けを中止した。同社広報担当者ルパート・アダムス(Rupert Adams)さんが、6日伝えた。作品は英国で7月21日に発売される。

■皆がハリーの死に賭けて、賭けは中止

 作者のJ.K.ローリング(J.K. Rowling)さんは、シリーズ最終巻で2人の登場人物が死ぬことを発表しているが、それが誰かということについては沈黙を守っている。

 ウィリアム・ヒルによると、すべての人がハリーの死に賭けていて、ハリーが死んだ場合、同社は1万7000ポンド(約410万円)の損失を受けることになるという。

「わたしたちが扱っているのはイエスかノーかの市場だ。参加者全員がイエスだと賭けにならない。中止せざるをえなかった」とアダムスさん。

■ハリーを殺すのは誰か

 その代わり、ハリーを殺す犯人を当てる「どのろくでなしがポッターを撃つのか」という賭けが行われている。

 この賭けでオッズ(配当率)が最も高いのは、悪役のヴォルデモート卿(Lord Voldemort)の2-1。これに、セブルス・スネイプ(Severus Snape)が5-2で続き、ハリーの宿敵、ドラコ・マルフォイ(Draco Malfoy)、親友のロン・ウィーズリー(Ron Weasley)、ハリー自身が6-1で追っている。ネビル・ロングボトム(Neville Longbottom)のオッズは12-1。

「ハリーの額の傷が、彼が魔法の一つであるホークラックス(Horcrux、分霊箱)のひとつである証しだと、多くの人は考えているようだ」とアダムスさんは述べた。ハリーがホークラックスだとすると、彼が犠牲となって死ぬのは必至だろう。

「ハリーが親友に自分を殺すよう頼むか、という疑問があるので、ロンのオッズは6-1と低い。とすると、ハリーは自分で自分を殺すのか。そして3番目に可能性があるのは、ネビル・ロングボトム。100-1から12-1へと、最も大きくオッズを上げている」

 『ハリー・ポッター』シリーズは64か国語に翻訳され、全世界で3億2500万部を売り上げており、映画シリーズ化され成功を収めている。これまでローリングが得た印税は10億ドル(約1213億円)に上るとされる。

 最終巻の発売約1週間前には、5作目の映画が公開される予定となっている。(c)AFP

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