【モスクワ/ロシア 28日 AFP】ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は28日、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相との電話会談で、エストニアの首都タリン(Tallinn)で2日目に突入した暴動について、「深刻な懸念」を表明した。露政府が明らかにした。

 エストニア当局が旧ソ連兵の銅像を首都中心部から撤去する政策を発端とする暴動について、露政府はプーチン大統領が、最大の懸念を示しているとの声明を発表。声明では、「継続するウクライナでの不安定な情勢」、および「エストニアでの危機的状況」がメルケル首相との電話会談での主要な議題だったとしている。 また両者は、5月にサマラ(Samara)で予定されている、欧州連合(EU)と露との間で開催の首脳会談に向けた準備についても話し合ったという。首脳会談には、EU議長国のメルケル首相も出席する。

 さらに声明によると、メルケル首相はエストニアの問題について、解決に向けた迅速な対応への支持と、すべての関係者の冷静な対応の必要性を表明した。

 タリンでの暴動は2日目に入り、100人近くが負傷、600人以上が拘束された。

 露外務省は28日、今回の暴動で露市民が殺害されたと発表。1991年にエストニアが旧ソ連から独立して以来、最悪の事態となった。

 事件の引き金となった銅像は、エストニアでは約50年続いた旧ソ連による占領の歴史の象徴とされる一方で、露では、第二次世界大戦でナチスを打倒した赤軍(Red Army)兵士らを記念する神聖な記念碑とされている。

 写真はタリンで27日、銅像の撤去に抗議する人々。(c)AFP/RAIGO PAJULA