【バンコク/タイ 8日 AFP】130年以上も前に絶滅したと思われていた、湿地帯に生息する小型の鳥が、下水処理用地で発見された。鳥類学者が7日に伝えた。

 バンコクのマヒドン大学(Mahidol University)で自然保護活動の責任者を務めるフィリップ・ラウンド(Philip Round)さんは、2006年3月、ペチャブリ(Phetchaburi)で下水処理に関する活動を行っていた際、このヨシキリの一種、Large-Billed Reed Warblerを偶然発見した。

 この鳥は1867年にインド北西部で最後に確認されて以来確認されていなかったが、今回、タイ湾(Gulf of Thailand)沿岸の、家庭下水の処理に使用されている浄水用の草原で発見された。

 今回発見されたLarge-Billed Reed Warblerは雄で、体重9.5グラム、体長14センチメートル。生後1年程と見られている。

 ラウンドさんは捕獲したこの鳥の尾羽を採取し、そのDNA鑑定をスウェーデンのルンド大学(Lund University)に依頼した。その結果、捕獲した鳥がLarge-Billed Reed Warblerであることが確認された。ラウンドさんは今回の発見を、鳥類学者たちに希望を与えるものだと語っている。また、この発見については、鳥類学会誌International Journal of Avian Biologyに掲載される可能性があることを示した。

 写真は、国際的な野鳥保護団体、バードライフインターナショナル(Birdlife International)が公開した、Large-Billed Reed Warblerの写真(2006年3月27日撮影)。(c)AFP/BIRD CONSERVATION SOCIETY OF THAILAND