【ハルツーム/スーダン 6日 AFP】在スーダン米国大使館は5日、同国滞在中の米国人を対象に、反政府強硬派グループによる襲撃に対する注意勧告を発した。ハルツームに駐留する国連スーダン派遣団(UN Mission in Sudan、UNMIS)が入手した情報を米大使館側に伝えた。

 米大使館は「欧米諸国の利益に対し、スーダンに拠点を置く反政府強硬派グループによる攻撃の可能性がある、との情報をUNMISから得た。滞在するすべての米国人に警告する」と声明を発表した。襲撃を行う可能性のあるグループについては詳細を言及していないが、UNMISの活動が最大の標的となる可能性があると補足した。

 現在、反政府勢力との和平交渉が継続中のスーダン西部ダルフール(Darfur)地方には、アフリカ連合(African Union)による平和維持軍の顧問として国連軍および国連警察の高官約50人が駐留しており、今後も国連関係者の増員が見込まれる。

 これまでに約20万人が犠牲となったダルフール紛争の停戦を目指し、国連ではダルフールに駐留する外国軍の強化を進めている。

■潘総長は2月末までに国連軍の展開を目指す

 潘基文(パン・キムン、Ban Ki-Moon)国連事務総長は1月末、7000人規模のAU軍を支援するため、アフリカ連合・国連合同の平和維持部隊のダルフールへの派遣を受け入れるよう、スーダン政府に呼びかけた。同国のオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahamed al-Beshir)大統領は国連軍の受け入れに消極的だが、国連では2月末までの展開を目標としている。

 写真は米国務省で同日、ダルフールでの人道危機への関心を喚起するキャンペーンに参加する俳優のドン・チードル(Don Cheadle)さんと会見するコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官(右)。(c)AFP/Karen BLEIER