【デュッセルドルフ/ドイツ 26日 AFP】ドイツのデュッセルドルで26日に第31回欧州サッカー連盟(UEFA)総会が開催され、元フランス代表のミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏が、加盟52カ国のサッカー協会代表者による無記名投票で行われた会長選挙で、27-23(無効票2)と過半数を獲得し、現職で5期目の当選を目指したレナート・ヨハンソン(Lennart Johansson)氏を抑え新会長に選出された。任期は4年。

■改革を訴えるプラティニ氏の勝利

 有力クラブを優遇する現状の打破を訴え、強豪国の欧州チャンピオンズリーグ(Champions league)出場枠を現行の4から3へ削減し他協会へ振り分ける改革案などを訴えていたプラティニ氏は、現職のヨハンソン会長を破りUEFAの新会長に当選した。

 投票結果が発表された直後にプラティニ氏は、「現役の時には、チームメートと共に多くのタイトルと名誉を獲得してきた。私にとって今日の勝利はそのときと同じくらい素晴らしいものだが、ただ名誉の為に会長になろうと思ったわけではない。ヨーロッパサッカーの代表者でいられることは嬉しいが、多くの困難が待ち受けているので、改革の為には新しいことを始めなければならない。」と語った。

 フランス人としては2人目のUEFA会長となったプラティニ氏は、現役時代はフランス代表として72試合出場で41得点を記録するほか、84年には主将として欧州選手権(EURO)を制覇しW杯にも3大会出場している。現在は、フランスサッカー連盟(FFF)副会長、およびUEFAと国際サッカー連盟(FIFA)の理事を兼任している。

■敗れたヨハンソン氏は名誉会長に

 プラティニ氏に敗れはしたが、これまで4期16年に亘り会長を務めてきたヨハンソン氏は同協会名誉会長に任命された。満場の拍手を送られたヨハンソン氏だが、FIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長に関しては幾分怒りを込めて、「我々のしてきた仕事に賛同してくれてブラッター氏に感謝しているが、私はFIFA会長がUFEAの会長選挙に関わったことには賛成できない。UEFAのことはFIFA会長ではなくUEFAで決めなければならない。」と語った。

 また、ヨハンソン会長の再選を支持していた元ドイツ代表のフランツ・ベッケンバウアー(Franz Beckenbauer)氏は、「我々(ドイツ)はヨハンソン氏を選んだが、投票結果を尊重しなければならない。プラティニ氏と一緒に良い仕事が出来ることを望むだけだ」と語った。

 写真は、UEFA総会の会場で携帯電話で話をするプラティニ氏。(c)AFP/DDP VOLKER HARTMANN