【ワシントンD.C./米国 12日 AFP】ロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官は11日、ワシントンD.C.で記者会見し、イラク駐留米軍の増派を9万2000人規模で検討する方針を明らかにした。追加派遣される部隊の派遣期間については明言を避けた。記者会見にはコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官と、統合参謀本部議長のピーター・ペース(Peter Pace)大将が同席した。

 ゲーツ長官は、今後5年間で6万5000人の兵士と2万7000人の海兵隊員の追加派遣をジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領に進言すると発表。追加派遣の目的については「戦闘能力の向上のため」と語っている。

 追加派遣が実施されると、イラク駐留米軍は海兵隊が20万2000人、陸軍部隊が54万7000人となる。

 ゲーツ長官は、米軍の撤退時期については「長期的な視点で考える必要がある」とし、現時点での明言を避けた。

 今回の発表に先立ち、ジョージ・W・ブッシュ大統領は10日、対イラク政策の主要な変更点として、2万1500人規模の米軍追加派遣を発表している。

 写真は同日、共同記者会見のためワシントンD.C.の政府庁舎へ到着したライス国務長官(手前)とゲーツ国防長官。(c)AFP/PAUL J. RICHARDS