【9月25日 AFP】ケニアのウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領は24日、首都ナイロビ(Nairobi)で起きたイスラム過激派による高級ショッピングモール襲撃事件の終結を宣言した。また、4日間にわたったこの事件で61人の民間人と6人の治安部隊員という「途方もない」死者が出たとも述べた。

 この襲撃で自らも複数の親族を失ったケニヤッタ氏は、沈痛な面持ちで国民に向けたテレビ演説に臨み、「われわれは実行犯の面目をつぶし、打倒した。この部分の任務は完了した」と報告。また、「途方もない犠牲が出た」とも述べ、3日間の国喪を宣言した。さらに、これまでに実行犯5人を殺害、容疑者11人の身柄を拘束したことも明らかにした。

 ケニア赤十字社(Kenyan Red Cross)によると現在も63人の安否が不明になっていることから、警察は現時点での死者数を暫定的なものとみなしている。

 同国史上最悪の襲撃事件の一つに数えられる今回の事件では、21日正午(日本時間同日午後6時)ごろ、イスラエルが一部出資する4階建てのショッピングモール「ウエストゲート(Westgate)」を武装集団が襲撃、買い物客に向けて自動式の銃を乱射し、手りゅう弾を投げつけた。

 隣国ソマリアのイスラム過激派組織「アルシャバーブ(Shebab)」が犯行声明を出しており、ケニアの対ソマリア軍事介入に対する報復だと主張している。(c)AFP/Stefan SMITH, Per MARTELL