【8月30日 AFP】インドのスシル・クマール・シンデ(Sushil Kumar Shinde)内相は29日、イスラム過激派組織「インディアン・ムジャヒディン(Indian Mujahideen、インドのイスラム聖戦士)」の創設者の1人とされ最重要指名手配容疑者の1人、ヤシン・バトカル(Yasin Bhatkal)容疑者を逮捕したと発表した。

 バトカル容疑者は、国内で数百人が犠牲になった数々の爆弾攻撃などを繰り返している同組織の最高幹部。同容疑者は東部ビハール(Bihar)州の警備が手薄なネパール国境近くで逮捕され、現在は警察が身柄を拘束しているという。

 非合法組織のインディアン・ムジャヒディンが注目されたのは2007年11月、北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州で起きた連続爆発事件だ。

 以来、同組織はムンバイ(Mumbai)、バンガロール(Bangalore)、ニューデリー(New Delhi)、プネ(Pune)などで同様の攻撃を繰り返してきた。パキスタンを拠点とするイスラム過激派「ラシュカレトイバ(Lashkar-e-Taiba)」や、その福祉部門「ジェマテダワ(Jamaat-ud-Dawa)」とつながりを持つインド国内のイスラム系武装組織ネットワークを主導しているとみられている。

 インディアン・ムジャヒディンの犯行とみられる最も直近の攻撃は、南部ハイデラバード(Hyderabad)で2月に自転車にくくりつけられた爆弾2個が爆発した事件で、16人が死亡、100人以上が負傷した。

 インドで非合法とされているインディアン・ムジャヒディンは、2011年に米国務省からも「テロ組織」に指定されている。(c)AFP/Adam Plowright