【8月16日 AFP】エジプト・カイロ(Cairo)で600人近い死者を出した、治安当局によるムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領支持派の座り込みデモ強制排除に抗議するため、イスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」は16日、「怒りの金曜日」と称したさらなる抗議デモへの参加を呼びかけた。

 同胞団のスポークスマン、ゲハド・ハダド(Gehad al-Haddad)氏はツイッター(Twitter)で、金曜礼拝を行った後、カイロ市内の全てのモスクからデモ隊が出発し、ラムセス広場(Ramses Square)に向けて行進すると発表した。ハダド氏は、同日の抗議を「怒りの金曜日」と呼んだ。

 さらに、モルシ前大統領の解任に抗議するイスラム系団体が結成する「反クーデター同盟(Anti-Coup Alliance)」のライラ・ムサ(Laila Moussa)氏によると、エジプト全土で同様の抗議行動が計画されているという。

 14日の強制排除では公式発表で578人が死亡。数十年来のエジプトで最悪の死者数を出した。また翌15日には治安当局に対する攻撃があり、シナイ半島(Sinai Peninsula)では兵士少なくとも7人と警察官1人、中部アシュート(Assiut)でも警察官1人が殺害された。

 軍は16日の抗議デモに備え、カイロ市内の主要道路沿いに兵士らを配置。一部では装甲兵員輸送車で道路を封鎖する措置をとっている。(c)AFP/Samer al-Atrush