【5月28日 AFP】米国のジョン・マケイン(John McCain)上院議員(共和党)は27日、トルコ側からシリア入りし、反体制派の幹部らと会談した。マケイン氏の側近が同日、明らかにした。シリア滞在は数時間で、その後トルコへと戻った。マケイン氏とともにシリアを訪問した米議員はいなかったという。

 マケイン氏のシリア訪問については、事前に報告されておらず、予告なしの訪問だった。訪問について最初に報じた米ニュースサイト「デーリー・ビースト(Daily Beast)」によると、マケイン氏は反体制派の自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)のセリム・イドリス(Selim Idriss)氏とともにトルコからシリアに入国したという。同サイトはマケイン氏側近の発表より早く、訪問について伝えていた。

 また同サイトによると、マケイン氏と会談した反体制派の幹部らは、殺傷力のある兵器の提供や飛行禁止空域の設定、シリア政権側に対する空爆などを含む、さらなる支援を米国に求めたとされる。

 2008年の米大統領選共和党候補となったマケイン氏は、反体制派側に人道援助で支援する一方で武器供与は拒否しているバラク・オバマ(Barack Obama)大統領のシリア政策を厳しく批判している議員の1人だ。

 前週以降、政権側による中部クサイル(Qusayr)を中心とした反体制派への攻勢が強まっている。(c)AFP