【5月26日 AFP】英ロンドン(London)南東部ウーリッチ(Woolwich)でイスラム過激派とみられる男2人が英軍兵士を惨殺した事件で、容疑者の1人が半年前に英情報局保安部(MI5)から仕事の申し出を受けていたことを、同容疑者の友人が24日夜に放送されたテレビ番組で明らかにした。

 マイケル・アデボラージョ(Michael Adebolajo)容疑者(28)の幼なじみだというアブ・ヌサイバ(Abu Nusaybah)氏は、英国放送協会(BBC)が同番組を放送した直後に警察の対テロ班に身柄を拘束された。

 アデボラージョ容疑者は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系イスラム過激派組織アルシャバブ(Shebab)の戦闘に参加するため、ソマリアに行こうとしたが失敗した過去があると報道されているが、ヌサイバ氏によると、同容疑者は最近行ったケニアで、現地の治安部隊に拘束された上、肉体的、性的な虐待を受けたと話したという。

 帰国したアデボラージョ容疑者は以前とは変わってしまっていたように思えたと同氏は語る。また、アデボラージョ容疑者は英情報機関の目に留まり、自宅に何度も電話がかかってきたという。

 半年前にヌサイバ氏と話をした時、アデボラージョ容疑者は「MI5につきまとわれていると話し、そのことをかなり気にしていた」という。「彼はMI5への協力を拒否したとはっきり言っていましたが、(MI5が調べようとしていた)個々の人のことは知らなかったと断言していました」(ヌサイバ氏)

 アデボラージョ容疑者と共犯のマイケル・アデボワール(Michael Adebowale)容疑者(22)は、別々の病院で厳重な監視下に置かれている。(c)AFP/Alice RITCHIE