【3月29日 AFP】シリア・ダマスカス(Damascus)にあるダマスカス大学(Damascus University)に28日、迫撃砲が撃ち込まれ、学生ら少なくとも15人が死亡した。国営メディアは「テロリスト」の仕業だとして、反政府派を非難している。

 政府軍と反政府派との対立が激化する中、戦闘はダマスカス周辺地域にまで拡大。政府軍は戦闘機を投入し、反体制派が占拠するイルビン(Irbin)地区やダマスカス東郊への攻撃を行っている。

 国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、ダマスカス大学のアメル・マルディーニ(Amer Mardini)学長は、「テロリストらが建築学部を狙って発射した迫撃砲で、学生15人が死亡した」と話している。SANAはまた、同学部のカフェテリアにいた学生6人が負傷したと伝えた。

 また、政府系テレビ局イフバリヤ(Al-Ikhbariya)は、ガラスの破片が飛び散り、椅子がひっくり返った血まみれの大学構内のカフェテリアの様子を放送。映像には、重傷を負った学生たちの手当てを行う医師たちの姿も映っており、学生の中には意識を失っている人もいた。

 反体制派は今年に入り、国営テレビ局の本社があるウマイヤド広場(Umayyad Square)などダマスカス中心部への迫撃砲による攻撃を強化しており、政府はバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領率いる現政権への攻撃を強める反政府派を「テロリスト」と呼んでいる。(c)AFP