【2月20日 AFP】カメルーンで19日、子ども4人を含む7人のフランス人観光客が誘拐された。イスラム過激派組織の犯行と見られている。

 ギリシャのアテネ(Athens)を訪問中のフランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領は報道陣に対し、事件を起こしたグループの名称は明らかにしなかったものの、カメルーンの隣国ナイジェリアの「われわれがよく知っているテロ組織」の犯行だと述べた。

 さらにオランド大統領は、「恐らく被害者はナイジェリアに連れていかれるだろう」とした上で、それを阻止するためフランスは最大限の措置を講じていると述べた。

 マリ北部でフランスが国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)関連組織を攻撃していることに対する報復ではないかという質問に対してオランド大統領は、ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラム(Boko Haram)に言及し「カメルーンの同地域にボコ・ハラムが勢力を持っており、十分懸念に値する」と答えた。

 ナイジェリアでは2012年12月にもフランス人の誘拐事件が発生しており、これについてはボコ・ハラムから派生したとみられるイスラム過激派組織アンサル(Ansaru)が犯行声明を出している。

 またアンサルは、16日にナイジェリア北部の建設現場で死者を出した襲撃により外国人7人が誘拐された事件についても、18日に自らの関与を発表している。

 19日にまた誘拐が起きたことで、外国で誘拐されている仏人は計15人になった。これらの事件は全てアフリカで発生しており、被害者のうち少なくとも6人が「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(Al-Qaeda in the Islamic MaghrebAQIM)」によって拘束されている。(c)AFP/Reinnier Kaze