【10月12日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は11日、モスクワ(Moscow)発ダマスカス(Damascus)行きのシリア航空機から押収した貨物で、ロシアがシリア政府に送った軍用装備品と弾薬が見つかったと発表した。この旅客機は10日、トルコ当局が首都アンカラ(Ankara)の空港に強制着陸させたシリア航空(Syrian Air)の旅客機。

 エルドアン首相はこれらの貨物を送り出したロシア側の機関の名は挙げなかったが、トルコの軍用装備品の主要供給元である同国の機械化学工業機関(Mechanical and Chemical Industry Corporation)に相当するロシアの機関だと説明。押収した貨物は引き続き関係部局が注意深く調査していると述べた。

 一方、シリア政府は強制着陸は敵対的行為だとして強く非難するとともに、押収した貨物の引き渡しを求めた。また、ロシア政府も当該機は一切、武器類は積んでいないと主張。さらに、強制着陸は搭乗していたロシア人17人を含む35人の生命を危険にさらすものだと非難するなど、両国ともトルコ政府を厳しく批判している。

 問題となったシリア機はアンカラ空港に9時間留め置かれた後、ダマスカスへの離陸を許可された。(c)AFP