【8月6日 AFP】エジプトのカルム・アブ・サレム(Karm Abu Salem)に近いイスラエルとの国境にある検問所で5日、武装グループがエジプトの国境警備隊員16人を殺害した。

 エジプトの医療関係者によると、遊牧民ベドウィンの服装をした武装グループが2台の車で検問所に乗り付けて銃を乱射し、装甲車2台を奪ってイスラエル側へ逃走した。このうち1台はヘリコプターの攻撃を受けて破壊された。治安関係者によると死亡した16人の他に7人が負傷したという。

 エジプト半国営の中東通信(MENA)は、武装グループはイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が支配するパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)から来た「ジハーディスト(イスラム過激派戦闘員)集団」だと報じた。また、事件を受けてエジプト側はガザ地区に通じるラファ(Rafah)の境界を「別途通知するまで」封鎖したという。

 一方、ハマスは中東通信の報道に先立ち、ガザ地区の戦闘員が襲撃に関与したとの見方を否定。「われわれはエジプト兵士が殺害された卑劣な犯罪を非難し、犠牲者の家族、エジプトの指導者および国民に哀悼の意を表する」という声明を発表した。(c)AFP/Ines Bel Aiba