【7月29日 AFP】英国を拠点とする非政府組織(NGO)のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は28日、シリアで昨年3月の反体制派の蜂起以降、暴力により2万人以上が死亡したと発表した。

「昨年3月15日の蜂起以降、これまでに少なくとも2万28人が死亡した。そのうち民間人と反体制派勢力は1万3978人、離反兵士が968人、政府治安部隊は5082人」と同監視団のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdel Rahman)代表はAFPの電話取材に語った。同監視団は、武器を手にとった人も民間人として数え、離反兵士は別枠で集計している。

 28日にも、政府軍と反体制派の戦闘が続いている同国の商業中心地アレッポ(Aleppo)で29人が死亡するなど、シリア全土で少なくとも90人が死亡した。また、27日には少なくとも148人が死亡するなど、監視団によると、過去1週間、シリアでは連日100人以上の死者が出ている。

 シリアにおける死者数は、事実確認をとることが不可能になっている。国連(UN)は、2011年末に衝突による死者数の集計を中止している。(c)AFP