【11月17日 AFP】米空軍は15日、地面を貫通して地中の目標を破壊できる新型の3万ポンド(約1万3600キロ)爆弾「大型貫通爆弾(Massive Ordnance PenetratorMOP)」の配備を9月から始めていることを明らかにした。

 米空軍報道官によると、米航空宇宙大手ボーイング(Boeing)が、8月2日に結ばれた3200万ドル(約24億7000億円)の契約のもとで、8発のMOPを製造することになっているという。空軍は配備済みのMOPの数は明らかにしていない。

 MOPは全長約6メートルで、約60メートルの鉄筋コンクリートを貫通でき、弾頭には5000ポンド(約2.3トン)以上の爆薬が入っている。B2ステルス爆撃機から投下され、GPSで誘導されて地下に隠された大量破壊兵器を破壊できるという。

 米国は、イランと北朝鮮は核関連施設を地下に建設したと疑っており、2007年ごろからMOPを開発してきた。

 MOPはベトナム戦争で使用されたデイジー・カッター(daisy cutter)爆弾やアフガニスタン戦争の初期に使われたトラボラ(Tora Bora)爆弾の約2倍の重さを持つ。

 デイジー・カッターは退役し、「全ての爆弾の母」と言われる大規模爆風爆弾(Massive Ordnance Air Blast bombMOAB)によって置き換えられた。MOABはMOPより軽いが、爆風の威力はMOABの方が強い。(c)AFP