【10月18日 AFP】(一部更新)2006年6月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に拉致され、同地区に拘束されていたイスラエル軍兵士、ギラド・シャリート(Gilad Shalit)曹長が18日、1941日ぶりに解放され、故郷のイスラエル北部Mitzpe Hila村に帰還した。

 イスラエルとハマスは前週、シャリート曹長とイスラエルで拘束中のパレスチナ人1027人を交換することで合意していた。1027人の中には、イスラエルへの攻撃に関与したとして終身刑を受け、服役中の数百人も含まれている。

 シャリート曹長の父親は、「本日、息子は生き返った。長く辛い旅が終わった」と述べた。フランス国籍も持つシャリート家の自宅にはフランスのクリストフ・ビゴ(Christophe Bigot)駐イスラエル大使も訪れ、曹長の勇気を称えるニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領の親書を手渡した。

 ビゴ大使によると、シャリート曹長は大使に、拘束中はテレビでネイチャー番組やツール・ド・フランス(Tour de France)などのスポーツ番組を見ていたと語ったという。「次回のツール・ド・フランスに彼を主賓として招待したよ」と大使。

 一方、第1陣となるパレスチナ人の囚人477人が帰還したパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)地区とガザ地区でも、人々が喜びに沸いていた。(c)AFP/Menahem Kahana

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