【10月12日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)で9日、キリスト教の一派であるコプト教徒と国軍が衝突し、25人が死亡、300人が負傷した事件で、政府は11日、真相究明のための調査を開始した。

 犠牲者の大半がコプト教徒だった。軍最高評議会はシャラフ(Essam Sharaf)政権に対し、調査委員会を早急に設置するよう指示した。

 コプト教徒は9日、南部アスワン(Aswan)の教会襲撃に抗議するデモを行っていた。国営テレビは、デモ隊の発砲で兵士3人が死亡し、これが同日夜のキリスト教徒とイスラム教徒の衝突に発展したと報じた。一方、コプト教徒側は、攻撃してきたのは軍の方で、軍用車両がデモ隊に突っ込み、数人がひかれたと主張している。

 同国ではホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)政権崩壊以来、国を暫定統治している軍最高評議会に対するコプト教徒の不満が高まっており、シャラフ首相の辞任を要求する声も上がっている。(c)AFP/Jailan Zayan