【6月30日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)で28日夜から29日にかけて、エジプトを暫定統治する軍最高評議会による改革が遅いことに抗議するデモ隊が治安部隊と衝突し、保健省によると1036人が負傷した。

 デモ隊は治安部隊に投石し、治安部隊は催涙ガスで応酬した。

 治安当局者によると、夜間の衝突のあと、29日朝には、怒った数百人のデモ隊がカイロ中心部の内務省前に集まり、タイヤに火をつけたり治安部隊に投石したりしたという。

 国営メディアは、衝突に関連して数十人が逮捕されたと報じた。この中には米国人1人と英国人1人も含まれているという。

 目撃者らは、今回の一連の衝突は、反体制派がホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領を退陣に追い込む拠点となったタハリール広場でここ数か月の間に起こった騒乱の中で、最大規模のものだと話した。

 29日夕方までにカイロ中心部には平穏が戻ったが、デモ隊は、改革スピードを上げることを求める無期限の座り込みの呼び掛けに応じ、再びタハリール広場に集まりつつある。(c)AFP/Jailan Zayan