【4月5日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くコートジボワールで4日、駐留仏軍と国連平和維持部隊(PKF)が大統領に居座るローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏の拠点への空爆を行った。国際社会が当選を承認するアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相の支持派も同日、バグボ派への総攻撃を開始した。

 国連関係者によると、仏軍・PKFのヘリコプターは、最大都市アビジャン(Abidjan)で、大統領宮殿、バグボ氏の住居、兵舎などを攻撃した。この数時間前には、ワタラ派が新たな攻撃を開始した。

 作戦の報道官は、「国連安保理決議1975にもとづき、駐留仏軍と共同作戦を行っている」と発表した。

 前月30日に採択されたこの決議は、大統領職を辞さないバグボ氏に制裁を科すもので、国連部隊は民間人を保護するとともに、重火器の使用を回避すべきとも記されている。

 関係者によると、仏軍・PKFによる合同軍事行動は、国連の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長がニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領に書簡で(軍事行動を)緊急要請したことに応じたものだという。

■外国人数人、拉致される

 フランス外務省によると、緊張が高まるアビジャンでは4日、武装した男らがホテルに宿泊していたフランス人2人を含む外国人数人を拉致した。

 人口500万人のアビジャンでは、武装集団がパトロールを行い、住民らは自宅に閉じこもっている。

 3日にアビジャン国際空港を掌握した駐留仏軍によると、同国の外国人は3、4両日で400人程度が隣国に避難している。(c)AFP/Thomas Morfin

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