【2月10日 AFP】パキスタン南西部で10日未明、天然ガスのパイプラインが反政府勢力によって爆破された。パイプラインが爆破されたのは今週2度目で、約20万人のガス供給が止まる事態となっている。

 ガスの埋蔵地のスイ(Sui)から政情不安なバルチスタン(Baluchistan)州にガスを供給するこのパイプラインは8日に爆破され、9日夜に修理が終わったばかりだった。スイの天然ガス会社の広報担当者は、10日に爆破された部分の修理には2日かかるとの見通しを示した。

 両方の爆破事件について、政治的権利拡大と天然資源の利益還元を求めるバルチ(Baluch)人の武装勢力「バルチ共和軍(Baluch Republican Army)」が犯行声明を出している。

 バルチスタン州は、その豊富な天然資源にもかかわらず、パキスタン国内の平均をはるかに下回る貧困を強いられている。同州では2004年以降、過激派などの暴力行為により数百人が死亡している。(c)AFP