【2月8日 AFP】エジプトの治安当局は7日、前週から拘束していた米インターネット検索大手グーグル(Google)の幹部ワエル・ゴニム(Wael Ghoneim)氏を解放したことをAFPに明らかにした。

 グーグルの中東及び北アフリカ地域のマーケティング担当責任者であるエジプト人のゴニム氏は1月28日、カイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)で行われていたホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領の退陣を求める大規模なデモに合流した後、エジプト当局に拘束されていた。

 治安当局筋はAFPに、ゴニム氏は解放されてすぐにタハリール広場へ向かったと語った。

 ゴニム氏は7日の解放からまもなく、マイクロブログ・ツイッター(Twitter)で「自由は、そのために戦う価値がある神の恵みだ」と書き込み、エジプトのために祈るよう人びとに呼び掛けた。またエジプト政府が国民に「戦争犯罪」を計画しているとの懸念も表した。そして「われわれは死ぬ覚悟でやる」ともつづった。

 グーグルもツイッターに、「ワエル・ゴニムが解放され非常に安心した。彼と彼の家族にわたしたちの愛を」と書き込んだ。

 前週、ゴニム氏が消息を絶ち連絡も取れないと同氏の家族が発表して以来、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、悪名高いエジプトの拘置所で拷問を受けているかもしれないと警告していた。グーグルもまた、抗議デモの開始時期に、会議のためエジプトに滞在していたとして、ゴニム氏の発見に協力を求めていた。(c)AFP