【10月28日 AFP】(写真追加)カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は27日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者のものとする音声メッセージを放送した。この中で同容疑者は、フランスで成立したブルカ禁止法を非難するとともに、アフガニスタンからの仏軍撤退を要求。フランス人への攻撃は正当化されると警告している。

 また、前月ニジェール北部のサハラ(Sahara)砂漠でフランス人5人を含む外国人7人が誘拐された事件は、フランスに対する警告だとし、次のように続けた。

「われわれの国を占領し、われわれの子どもや女たちを殺している米国を支持していながら、安穏に暮らせると思うのか?」「事は非常に簡単だ。殺したら殺される。誘拐したら誘拐される。われわれの安全を脅かしているから、われわれはおまえたちの安全を脅かす」

 現在アフガニスタン・パキスタン国境の山岳地帯に潜んでいると見られる同容疑者は、フランスで前月成立した、公共の場での「顔をすべて覆うベール」の着用を禁じる法律を厳しく非難。「おまえたちはイスラム女性のベール着用を禁止する権利があると思い違いをしている。したがって、われわれにも侵略者を殺す権利がある」と述べた。

 メッセージの長さは1分55秒で、背景には、ビンラディン容疑者の写真と、警官が女性のブルカをはぎとっていると見られる不鮮明な写真が映し出された。

 フランスは、憂慮を表明し、警戒の必要性を強調した。現在、声明の信ぴょう性を確認中という。(c)AFP/Taieb Mahjoub

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