【8月25日 AFP】米海兵隊のジェームズ・コンウェー(James Conway)司令官は24日、今秋の退任を前に国防総省で記者会見し、同性愛者が公然と米軍で勤務することを禁じる法律の撤廃に賛成しない立場をあらためて示した。

 バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、同性愛者だと公言する者が軍で勤務することを禁じる法律の撤廃を公約に掲げていた。撤廃法案はすでに下院を通過し、現在は上院での可決を待っている。

 コンウェー司令官は記者会見で、「ほとんどの海兵隊員は同性愛者と同室になることを嫌がるのではないか」と語り、撤廃法案が成立した場合、同性愛者との同室をいとわない隊員をボランティアで募ることが、道徳観や隊員間の関係を損ねない最良の対策だと考えると話した。米海兵隊員の軍生活は2人部屋が基本となる。

 海兵隊で特に撤廃法案への反対が強いことについてコンウェー司令官は、その理由は明らかではないとしながらも「海兵隊では、国のために戦って命を捧げることもいとわない、体格も見た目も良い若い男女を多く採用していることも一因ではないか」との見方を示した。

 その一方で、コンウェー司令官は、撤廃法案が成立した場合には、海兵隊は速やかに必要な対応を取り、実施を遅らせるようなことはしないと述べた。(c)AFP