【7月7日 AFP】(写真追加)パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のヘブロン(Hebron)で、パトロール中のイスラエル軍兵士が路上でダンスを披露する様子を撮影した動画が動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」上に投稿され、イスラエル軍当局が調査に乗り出す事態になっている。

 問題の動画は、6人の重装備の兵士が周囲を警戒しながら、人けのない通りを進んでいる様子から始まる。背景には、イスラム教徒に祈りの時間を告げる放送の音が響いている。すると突然、米女性歌手ケシャ(Kesha)の曲「Tik Tok」が流れだすとともに、兵士たちが一斉にダンスを踊り出すというもの。

 その後、兵士たちは始まりと同様に突然ダンスを終え、すぐに警戒態勢に戻ってパトロールを再開する。ヘブロンには、パレスチナ人住民16万人と強硬派のユダヤ人入植者600人が住んでいる。

 この動画は「Battalion 50 Rock the Hebron Casbah(第50大隊がヘブロン旧市街でキメる)」のタイトルでユーチューブに投稿され、多くの人びとに視聴された。だが、5日になって突然削除された。投稿した兵士が削除したと見られている。

 この動画をめぐり、イスラエル軍は不快感をあらわにし、「兵士たちによるジョークであり、現在、部隊司令官による調査が行われている」と短いコメントを発表した。地元メディアは、この動画に関わった兵士たちは「作戦中の不適切な行為」で処罰される可能性が高いと報じている。

 この動画は現在、多くのユーザーがユーチューブ上に再投稿しており、「It's easy to laugh at the occupation when you're the oppressor(抑圧者ならば占領地でも笑っていられる)」とのタイトルがつけられている。(c)AFP

【参考】ユーチューブ上の問題の動画