【3月13日 AFP】米統合軍のジェームズ・マティス(James Mattis)司令官は10日、米兵の軍事訓練の一環として戦争シミュレーションのビデオゲームを積極的に取り入れていく考えを明らかにした。

 戦闘経験のない兵士が実際に戦場に赴くまでに、できる限り多くの戦術的・倫理的な体験を積ませ、実戦における兵士の犠牲を減らすためだという。

「多くの戦闘を経験してきて言えることは、犠牲となった米兵の半数近くが、実にささいなことで命を落としているということだ」と話すマティス司令官は、「シミュレーションゲームならば敵地に攻め込んだ状況で、敵を倒すまでいくつもの戦術を試すことができる」とゲームの効用を説明した。軍訓練用のビデオゲームには、戦場で兵士が直面する倫理的なジレンマも盛り込まれる予定だという。

 マティス司令官は「ビデオゲーム訓練をやっていれば安全ということではなく、もちろん、実戦訓練も必要だ」と強調したうえで、「シミュレーションゲームを通じて、倫理面および犠牲者数の観点の双方において、戦場における過ちを大幅に削減できるはずだ」と自信を示した。(c)AFP